スチームオーブンレンジの上位機種では、各社とも過熱水蒸気でスチーム調理をするタイプが主流になっていますが、角皿式スチームもあります。
角皿に水を張り、加熱して蒸気を発生させるので、基本的に100℃までの蒸気が主体。過熱水蒸気に比べて蒸気量や温度の制御が難しく、普通の蒸し料理に向いています。また、蒸気の発生に時間がかかる場合があります。この方式は構造がシンプルで価格が低めです。
一方、過熱水蒸気式は100℃を超えるため、調理の幅が広がります。(過熱水蒸気については、こちらをどうぞ)
この記事では、東芝の角皿式スチームオーブンレンジのうち、人気の製品ER-YD80とER-XD70を比較検討します。
ER-YD80は2023年6月の発売、ER-XD70は2022年9月の発売です。すでに両機種の後継機ER-D80AとER-D70Aが2024年8月に発売されています。
この両製品の性能は、何が違うのでしょうか?
まず、両製品の特長を簡単に紹介します。
※なお、家電を扱う東芝ライフスタイル株式会社は、2016年6月美的集団グループ(中国広東省に本拠を置き、グローバル展開する電気メーカーグループ)の子会社になりました。
ER-YD80の特長

- 容量26L、1段オーブン、間口39.7cmの広さ。奥行き39cm薄型コンパクトの多機能モデルの位置付け。
- カラー:黒と白
- レンジ:1000Wで、ご飯など早く温められる。
- お好み温度温め(-10~90℃)ができるので、アイスを食べごろにしたり、ヨーグルト発酵に便利。
- オーブン:250℃ 普通のお菓子作りやグラタンなどオーブン料理には十分な温度。
- グリル:上ヒーター1100W 下ヒーター250W ただしトーストは片面焼き。上ヒーターは、庫内天井部に内蔵され、掃除しやすい。
- スチーム:角皿に水を入れるタイプで、茶碗蒸しなどに最適。
- センサー:赤外線と温度センサー 赤外線センサーで食材の表面を測り、温めムラを抑える。温度センサーは、庫内全体の温度を測り、長時間のオーブン料理を管理。
- 解凍不要で焼き上げるが、付属レシピの通り冷凍したものだけ。(市販の冷凍食品はできない)
- オートメニュー:91
ER-XD70の特長

- 容量26L、1段オーブン、フラット庫内、奥行き39cm薄型コンパクトのシンプルモデル。
- カラー:黒と白
- レンジ:1000Wで、ご飯など早く温められる。
- お好み温度温め(-10~90℃)ができるので、アイスを食べごろにしたり、ヨーグルト発酵に便利。
- オーブン:250℃ 普通のお菓子作りやグラタンなどオーブン料理には十分な温度。
- グリル:上ヒーター:800W 下ヒーター:350W ただしトーストは片面焼き。上ヒーターの管が天井部に出ている。
- スチーム:角皿に水を入れるタイプで、茶碗蒸しなどに最適。
- センサー:赤外線センサーと温度センサー。
- オートメニュー数:94

両製品とも庫内容量26Lで、加熱方式や温度設定(オーブン最高温度250℃など)は共通しています。
ただし、ヒーターはER-YD80の方がW数が大きく、ER-XD70より火力が強いので焼き物が得意です。
センサーは、どちらも赤外線と温度センサーですが、ER-YD80の方が、赤外線センサーが少し精細のようで、「冷凍から焼ける」メニューがあります。が、惜しいことに市販の冷凍食品には対応していません。
また、東芝上位機種の特長である「石窯おまかせ焼き」の機能は、どちらにもありません。
機能面では、ER-YD80の方が火力が強く、上ヒーターが庫内天井部に内蔵されているので、価格差が小さければお勧めです。
ER-YD80とER-XD70は何が違うのでしょう



2つの製品は何が違うの?
さっそく結論ですが、ER-YD80とER-XD70の機能面の主な違いは、次の2点です。
- ヒーターのW数
- 上ヒーターの設置方法
当記事では、上に挙げた違いについて詳しく解説したうえで、両製品の価格も比較します。
機能差と価格差の2つの視点で、今おすすめの製品がどちらなのか比較検討します。
ER-YD80とER-XD70の比較



違いを詳しく解説するよ!
両製品の違いを一覧表にまとめました。
機種 | ER-YD80 | ER-XD70 |
---|---|---|
外観 | ![]() ![]() Amazonで見る | ![]() ![]() Amazonで見る |
外形寸法 | 外形サイズ:48(幅)×39(奥行)×35(高さ)cm 庫内寸法:38.4(幅)×32.3(奥行)×21.5(高さ)cm 庫内:26L | 外形サイズ:48(幅)×39(奥行)×35(高さ)cm 庫内寸法:37.6(幅)×32(奥行)×19.8(高さ)cm 庫内:26L |
センサー | 加熱時の赤外線と温度センサー | 赤外線と温度センサー |
電子レンジ | 最大1,000W(最大3分間)600W・500W・200W・100W相当 | 最大1000W(最大3分間)600W・500W・200W・100W相当 |
スチーム | 角皿式 1000W | 角皿式 1000W |
オーブン・グリル | 100~250℃(5分間で200℃に切り替わる) 上ヒーター:1100W 下ヒーター:250W トーストは片面焼き | 100~250℃(5分間で200℃に切り替わる) 上ヒーター:800W 下ヒーター:350W トーストは片面焼き |
操作部 | ボタン | ボタン |
保証期間 | 1年間 | 1年間 |
参考価格 | 35,000円前後 | 33,000円前後 |



違いを解説するよ!
ヒーターのW数



ER-YD80のヒーターは、ER-XD70よりW数が大きく、強い火力で調理できます。
ER-YD80の方が、グリル調理の仕上がりが良いでしょう。
上ヒーターの設置方法



ER-YD80の上ヒーターは、庫内の天井部に内蔵されていて、天井部が平面なので掃除が楽です。
ER-XD70の上ヒーターは、庫内天井部に出ているので、何か当てると壊れる恐れがあるそうです(取扱説明書による)
価格



ER-YD80とER-XD70の価格差は小さいです。(2024年12月5日19時28分時点)
ER-YD80とER-XD70の機能面の違いは、ヒーターの火力の強さと上ヒーターの設置方法の違いです。
ヒーターの管は新しい機種では、天井部に内蔵されているものが主流になっています。
価格差が小さければ、ER-YD80がお勧めです。
どちらがおすすめか?



あなたにおすすめの機種は…
ER-YD80がおすすめの方は
- ヒーターの火力が強く、焼き物が得意なのが良いと思う方
- 庫内天井がフラットで掃除がしやすいのが良いと思う方 におすすめです。


ER-XD70がおすすめの方は
- 少しでも安価なほうがよいと思う方 におすすめです。


まとめ
東芝のオーブンレンジの2機種を比較検討しました。